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― しっかり解説 ―

テーマパークスタッフとは
子供から大人までを笑顔にする誰もが大好きなテーマパークで働くスタッフの総称がテーマパークスタッフです。
テーマパークでは、来場者の対応やパレードへの出演、アトラクションの装置や保守管理など、それぞれが細分化された業務を行っています。
遊園地とテーマパークの違い
遊園地とは、屋内・屋外を問わず、常設の遊戯施設が3種類以上ある施設のことを言います。
一方、テーマパークは、入場料をとり、特定の非日常的なテーマのもとに常設アトラクション施設を設置し、パレードやイベントなどを組み込んで、空間全体を演出する施設のことを言います。
テーマパークスタッフの仕事
テーマパークスタッフと言っても、ダンサーやパフォーマーのように目立つ仕事以外にも、ショップスタッフやウェイター、ウェイトレスなどさまざまな職種があります。
以下、テーマパークスタッフの仕事の一例です。
アトラクションスタッフ
パーク内にある各種アトラクションに乗るゲスト(お客様)の誘導や案内を行うスタッフです。
ゲストを楽しませながらも安全に配慮した乗り物の運転や来場者の誘導、安全確認、営業終了後の点検などを行います。
ショーダンサー
ショーやパレードでダンスを行う、テーマパークの花形とも言える職業です。
ダンスの上手さだけではなく、ゲストをいかに楽しませることができるかということも求められます。
ショーダンサーはテーマパークと専属で契約するケースと外部から派遣されるケースがあります。
レストランスタッフ
パーク内のレストランやカフェで働くスタッフです。オーダーを受けたり料理を運ぶホール係や料理を作る調理係、会計を担当するレジスタッフなどがあります。
ショップスタッフ
パーク内のショップや露店などで、ゲストにオリジナルグッズをはじめとした商品を販売する仕事です。一般的なショップと違い、ゲストに接する場面が多く、また、テーマパーク内にあるという性質からより高度な接客スキルが求められます。
チケット販売スタッフ
パークに入場する来場者にチケットを販売します。パークの顔とも言えるポジションであり、どんなときでも笑顔を絶やさず接客しなければいけません。また、多くの来場者がスムーズに入場できるように正確かつスピーディーな接客が求められます。
演出スタッフ
ショーやパレードで音響や特殊装置などを用いた演出を手がけたり、衣装や道具の手配をしたりします。いわゆる裏方さんになりますが、イベントの成功はこの演出スタッフに掛かっているといっても過言ではありません。
プランナー
ショーやパレードの企画を行うスタッフです。この企画内容によってゲストのリピート率が変化するので責任が重い職種でもあります。ゲストを楽しませるための発想力や企画力が求められる重要なポジションです
広報
テレビや雑誌などに向けてテーマパークの宣伝を行うスタッフです。最近ではSNSを使った配信も増えています。イベントやアトラクションなどをたくさんの人に知って来てもらうための重要な存在です。
着ぐるみスタッフ
テーマパークのキャラクターの着ぐるみを着てキャラクターに扮し、ゲストを楽しませるスタッフです。
かなりの重労働ですがゲストの喜ぶ顔が間近で見られたりする素敵な仕事です。

テーマパークスタッフになるには
テーマパークスタッフになるには、テーマパークを運営する会社へ就職しなければなりません。
基本的に、テーマパークスタッフとして働くために必須の学歴や特別な資格などはありませんが、レストランでの調理やショーでの演出(照明や音響など)、施設の乗り物の整備、ショーダンサーなどの専門職を志望する場合は、必要なスキルに応じた学校やスクールに進むのが一般的です。
アルバイトやパートで働く場合は、各運営会社の公式Webサイトや求人検索エンジンなどから応募して、面接を受けるのが一般的です。未経験でも採用される可能性が高くなっています。
一方、正社員の場合は、テーマパークによって異なりますが、正社員の採用が非常に少ないこともあり、高倍率になる傾向があります。特に、パークの企画やマネージメントに関わりたい場合は、採用の難易度が上がります。
また、正社員の場合は、4年制の大学や大学院を卒業していることが応募条件であることが一般的です。
なお、テーマパークによってはアルバイトやパートとして現場を経験したあとに、正社員として登用されるケースもあるので、まずはアルバイトとして働きはじめ、将来的に契約社員もしくは正社員を目指す人も多いようです。
ここにタイトル
遊園地やテーマパークはいつ頃からあるのでしょうか。調べてみると、海外では、遊園地は16~17世紀頃には存在していたようです。また、1955年にウォルト・ディズニーが建設したディズニーランドが本格的なテーマパークの始まりとされています。
日本の遊園地では、1853年にオープンした浅草花やしきが最古とされています。現在も稼働を続けている遊園地であり、日本では最古のローラーコースターが現存していることでも有名です。
一方、1911年にオープンした宝塚新温泉を遊園地の先駆けとする説もあります。こちらは宝塚ファミリーランドと名称を変えて営業を続けていましたが、2003年に営業を終了しています。
日本初のテーマパークは1965年に開園した博物館明治村(愛知県犬山市)です。その後、1975年に東映太秦映画村(京都府京都市)が開園しました。この「テーマパーク」という呼び方ですが、昭和58年(1983年)の東京ディズニーランド(千葉県浦安市)、長崎オランダ村(長崎県西海市|現在のハウステンボスのルーツ)の開業がきっかけで世の中に広まることになりました。
ちなみに、この昭和58年は、NHKドラマ「おしん」がブームになっていたり、任天堂がファミリーコンピューター(ファミコン)を発売した年でもあります。
当時は、バブル期でお金に余裕のある人々がたくさんいたにも係わらず、遊べる場所がなかったということでリゾート開発がもてはやされていて、1987年に制定された「総合保養地域整備法(いわゆる「リゾート法」)」の後押しもあり、テーマパークやゴルフ場、スキー場などにお金がドンドンと投資されていた時代でもあります。
この流れを受けて昭和63年(1988年)から平成4年(1992年)にかけてスペースワールド(福岡県北九州市)、サンリオピューロランド(東京都多摩市)、グリュック王国(北海道帯広市)、東京セサミプレイス(東京都あきる野市)などが相次いでオープンしましたが、バブルの崩壊や平成不況の影響もあって来場者が激減し、各地で多くのテーマパークが民事再生法や会社更生法などの適用を受けることになりました。
その後、2001年に「東京ディズニーシー」と「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」がオープンしたことをきっかけに、食をテーマとした各種フードテーマパークや子供たちの職業体験をテーマとした「キッザニア」など、新しい形のテーマパークが誕生しています。今後、どんなテーマパークが登場してくるのか楽しみですね!
ミレイ
テーマパークスタッフに向いている人はどんな人でしょうか?
PyiQ
一番は「お客様を楽しませたい」という気持ちを持っているということではないでしょうか。また、他人をもてなすことが好きな人、サービス精神が旺盛な人、さらには、困っている来場者を見つけたら、すぐに声をかけるホスピタリティーマインドも必要でしょう。
PyiQ
テーマパークでの仕事では、長時間、屋外で立ち続けたり、広いパーク内を歩き回ったりする業務もあります。夏の暑さ、冬の寒さもあるのである程度の体力は必要です。
ココナ
テーマパークスタッフになる上で有利な資格とかありますか?
PyiQ
有利になるということではありませんが、サービス接遇検定というのがあります(1~3級まで)。接客が必要な仕事ですから、取得してアピールすることができるかもしれません。また、外国からの来場者も多いので、TOEICなど語学系の資格で高得点を取得していれば、採用の際にアピールできるかもしれません。