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― しっかり解説 ―

中学校教諭とは
国公私立の中学校に勤務して、中学生の教育・指導に当たります。
1人で複数の科目を担当する小学校教諭と異なり、1人1つの科目を担当するのが一般的です。
また、授業以外にも、生徒指導や進路指導、部活動、学校行事にも参加して業務をこなします。
中学校の数と教員数
全国には、約12,000の中学校があり、そのうち約94%が公立中学校です。
教員数は、約25万人となっています。
中学校教諭の主な仕事内容
中学校教員は、教室での授業以外にも様々な仕事をしています。
勤務している学校により内容は異なりますが、代表的な仕事は以下になります。
・教科指導
・学級経営、生徒指導
・進路指導、キャリア教育
・部活動
上記以外にも、週や曜日ごとに職員会議や学年会、職員研修などが実施されることもあります。
また、テストの採点も重要な仕事です。その他、学校行事の準備や進路指導、保護者懇談会、部活動の試合の引率、練習試合先との調整など、時期や担当によって様々な業務があります。

中学校教諭になるには
(1)中学校教諭になるには、まず、国家資格である「中学校教諭免許状」が必要です。
免許取得のために、中学校教職課程を設けている大学や大学院、短大などに進学し、所定の単位を取得します(通信大学でも教員免許状の取得は可能です)。基本的に中学校教諭普通免許状は、指定の単位を修得し、卒業すれば取得が可能です。
なお、卒業した学校によって、免許状の種類は以下の3つに分かれます(一種免許状、二種免許状といった免許状の区分による職務上の差異はありません)。
教員免許状 |
普通免許状 |
・専修免許状(大学院卒)
・1種免許状(4年生大学卒程度)
・2種免許状(2年生大学卒程度)
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特別免許状(※1) |
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臨時免許状(※2) |
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※1.特別免許状とは、優れた知識経験等を有する社会人を教師として学校現場に迎え入れることにより、学校教育の多様化への対応や、その活性化を図るために授与することができる免許状です。
※2.臨時免許状は、普通免許状を有する者を採用することができない場合に限り、教育職員検定に合格した方に授与される学校の種類別及び教科別の助教諭又は養護助教諭免許状です。
(2)中学校教諭普通免許状を取得したら、次に全国の教育委員会や私立中学校で実施される教員採用試験を受験します。
試験の内容は自治体や学校ごとに異なりますが、多くは筆記問題を解く1次試験と討論や面接などを行う2次試験が設けられています。
公立中学の場合、試験に合格すると採用候補者名簿に登載されます。
その後、各区市町村教育委員会などでの面談試験などを経て採用となり、各学校に配属されます。
なお、中高一貫校のような中等教育学校の場合、中学校教諭普通免許状に加えて高等学校の教諭免許状も所持していなくてはなりません。
私立中学校の場合
私立中学校の場合は、各中学校で独自に教員採用試験を行っています。
また、一種や専修免許状の所有が出願資格にされている場合もあります。
中学校教諭が役職の昇進を目指すには、教頭試験や校長試験に合格しなければなりません。
また、教員として数年勤めたあと、都道府県や市町村の教育委員会の主任指導主事、統括指導主事に就任する人もいます
教諭・教師・教員の違い
みなさんの学校の先生のことを「教諭」と呼んだり、「教師」「教員」と呼ぶこともありますよね。
多くの人が、分かっているようで分からない言葉かもしれません。
「教諭」とは、教員免許を持ち、学校教育法(第37条)で定められた職階である正教員を指しています。
法律で厳密に規定されている言葉なので、例えば、同じように学校で勉強を教えている非常勤講師は、教師でもあり教員でもありますが、教諭ではありません。法律に定められた正教員には当てはまらないからです。
また、テレビなどにコメンテーターとして出てくる大学教授や准教授も大学で勉強を教えていますので、教員であり、教師ではありますが、学校教育法に定められた教諭ではないので、教諭とは呼びません。
一方、「教師」という言葉は、法律や資格に関係なく、人を教え導く人に広く使います。
教師になるために、特に資格は必要ありませんし、法律に規定されているわけでもありませんから、例えば、教員免許を持たない人でも「家庭教師」になることはできますし、宗教上の教化を担う人にも使われます。
教師は自由に名乗れますが、教諭は法律で規定されていますので、教諭を自由には名乗ることはできません。
また「教師」と「教員」の違いですが、 「教師」は前述のように、家庭教師なども含みますが、「教員」の場合は「学校で教育に従事する人」しか指しません。また、「教師」が通常個人を指して使われるのに対し、「教員」は主に複数を指す際に使われるという点も、使い分けのポイントになります。
PyiQ
学校教育法にその役割が決められているのですが、分かりやすく言うと、校長は教育機関・教育施設の最高責任者で、教職員や技術職員などの監督をするのが仕事です。 教頭は校長を助け、校務を整理し、生徒の教育をつかさどるのが仕事です。校長が出張または休職している場合、教頭が代わりを務めます。
ショウタ
持っている教員免許状によって給料とかに違いがあるのでしょうか?
PyiQ
公立学校教員の初任給は、免許の種類ではなく、最終学歴及び職歴で決定されます。
原則として、大卒なら、一種二種ともに給料は同じになります。